2005年3月25日

 今日は生活保健センターで14:00から日野市環境基本計画の見直し案報告会があった。今年3月に見直し案ができて、環境審議会とパブリックコメントを経て、今日の報告会となった。約30名の参加があった。産休明けの市職員S♀さんと久々にお会いする。
 まずN環境保全課長の挨拶のあと、見直し案の基本的な考え方について、市職員のSさんから、2010年まで環境基本計画も見直し案も生きていること、環境基本計画の考え方を尊重する一方で新しい問題にも対応すること、見直し案の特徴として今後5年間に重点的に進める項目に絞って記述したこと、進行状況のチェックがしやすいように指標・数値目標を設定したこと、推進体制を明記したことが説明された。
 その後分科会ごとに順次報告があった。まず「くらし」については市民のNさん、Hさん、Nさんが発表した。重点項目として、生活者用道路は通過車両の侵入の抑制、地産地消を促す場づくりの促進と「市」の開催、歴史・文化・まちなみを大切にするサイン計画の充実、放置自転車のない街をめざすこと、空地・空家の管理について報告があった。
 次に「大気・地球環境」については事業者のAさんから報告があった。CO2の削減目標を1990年比6%削減する暫定目標を定めたことが将来見通しを含めて説明された。また、光化学オキシダントの発生源であるVOC(揮発性有機化合物)の削減について説明があった。
 続いて「水」については市民のIさんかわ説明があった。用水路の総延長を2005年レベルに維持するための重点項目3つと、浅川・程久保川流域の河川水量を増やすための重点項目4つ、子供が遊べる水辺づくりの3つの重点項目の説明があった。「用水路カルテ」の具体化の打合せをこの後環境情報センターでやる予定だそうだ。
 「緑」については市民のSさんから、緑被率38.3%を2010年まで維持する数値目標、自然に近い緑の重点項目3つ、農地・用水の重点項目2つ、住宅地・施設の緑の重点項目2つ、公園・まち緑の重点項目2つの説明があった。
 「ごみゼロ」については市民のOさんから、ごみ改革後、可燃・不燃ごみが5割減って、4年経ってもリバウンドせず維持していること、「いかにリサイクルするか」から「いかに発生回避するか」への転換し、焼却・埋立量を1997年度の1/10にする、1人あたり総ごみ・資源物量を多摩地域で最小をめざす(現在は少ない方から4位)ことなどの説明があった。
 分科会ごとの発表のあと、8人から寄せられたパブリックコメントに対する回答や反映の内容について市職員のSさんから説明があった。回答は、市事務局でなく各分科会のメンバーが考えたものである。
 パブリックコメントを下さった方から重ねてご意見があり、用途地域変更に当たっては地域住民の意見に従うことを入れて欲しいことをおっしゃられた。また環境優先でまちづくりを考えて欲しいという意見があった。また立派な数値目標を立てても、大規模開発が行われば、絵空事に終わるのではないか。別の部門がお墨付きを与えている。同じ市役所がやっているのではないかという厳しい意見があった。市ほうからは、確かにH16年度の開発行為がH15年度の倍近い。要綱でやっている開発の目的に応じて地域協議会を設けると言ったことをまちづくり条例で法的拘束力をもつようにしたいということや、8戸以上の集合住宅、20台以上の駐車場については環境保全課に回ってくるので、土地の改変や騒音については意見を添えて提出していることなどが説明された。
 しかし再度市民の方から、日野市全体をコントロールする計画でないと意味をなさない。都市計画の担当部署は知っているのかと疑いたくなる。どうやって各実務部署に伝達して施策に結びつけていくのか示さないと全く意味をなさない。まちづくり条例を作っている部署が街を壊しているのが現実じゃないか。という強い意見が出された。
これに対し、見直し作業に中心的役割を果たした市民のNさんからは、確かに環境基本計画は開発その他に対して力がない計画ということは感じていた。今回の見直しの中で一番重要なのは推進体制を明記したこと、市民が環境状況をチェックしていくシステムをここに記載した。これは始まりであるので、ここに参加した意欲のある方が市民会議に参加して欲しい旨コメントされた。
 全体として、市民・事業者の方が自ら発表してしまうことに、これまで市民主導で見直しを進めてきた日野市のすごさが凝縮されているようである。しかし一方で、環境基本計画の無力さを再三市民の方から指摘されたのはもっともでもあるのだが、環境保全課の職員の方には酷な注文でもある。また、分科会に参加していた方からもこの種の批判意見がでたことには、ちょっとショックをだった。
 

 発表会終了後、生活保健センターの隣にあり、昨日7月1日にオープンしたばかりの環境情報センターに立ち寄った。1階は間伐材と珪藻土の壁になっており、市職員の手作りだそうだ。常駐の市職員一人と臨時職員としての市民の方の2名が常駐することになっているが、今日亜h報告会だったので代わりに環境共生部長のKさんが番をしていた。本棚にはまだちょっとしか本がなく、節婦右傾である。2階は会議室と事務室になっており、厨房もついている。これから日野市の環境活動の拠点として、どのように成長していくか、楽しみだ。

  
              日野市環境情報センター出入口                          環境情報センターの1階フロア
    
              環境情報センターの2階会議室                          環境情報センターの2階事務室
2005年10月6日
 今日は、日野市環境情報センター「かわせみ館」で、来週行う各課ヒアリングに関する市民の方々との打合せを行った。各課ヒアリングは環境基本計画の施策の実施状況について尋ねるもので、実施状況は前もって帳票方式で調査されており、その集計結果は環境白書に掲載される。ヒアリングは関係する施策の多い、緑と清流課、都市計画課、道路課、産業振興課、ごみゼロ・施設課、それに環境保全課に対して行われる。この9月に議会で承認された「日野市環境基本計画−重点対策と推進体制−」にはLAS-Eなどに準拠した市民監査方式を取り入れることを謳っており、今年はその予行演習的意味合いも兼ねて市民がヒアリングに参加し、質問することになっている。そこでどのような質問をするか、決めていった。
 まず昨年度の施策実施状況については環境保全課がヒアリングすることになり、できたての「日野市環境基本計画−重点対策と推進体制−」に基づいて市民の方がヒアリングしていくことになった。この中には数値目標が含められているので、その周知徹底を図る意味からもまずそれについて聞くことになった。例えば、「緑被率の数値目標を知っていますか。数値目標を達成するために今後どのようにしていきますか。」という質問を各課にすることになった。そのほか緑と清流課に対しては、「市民が調査している用水路カルテについて今後どのように関わっていきますか。」という質問、都市計画課に対しては「区画整理や建築確認申請などにおいて、環境への配慮(緑被確保や用水の暗渠化、ディスポーザの問題など)をどのようなルールを定めていますか。」という質問、道路課には「生活者用道路に通過車両の進入を防ぐよう、どのような工夫をされていますか」という質問、産業振興課には「地産地消を促す場づくりとして、「市」の開催などをどのように実現していきますか」という質問、ごみゼロ・施設課に対しては「発生量の増大につながらいよう、どのように工夫して、プラ容器の分別収集をやっていきますか。」などを質問することになった。
 これらの質問内容は、中口がリアルタイムでパソコンに入力していった。これを後ほど電子メールで流して、修正意見をいただくことになった。
 環境基本計画の見直し作業に関わっていなかった方も2・3名いて、時間の半分以上を質問を決めるのとは直接関係ない話に費やしたが、これも無駄なことではなかっただろう。

2006年3月11日
 今日は日野市環境情報センター主催の第4回みんなの環境セミナーで「地球温暖化対策、日野市でのシナリオ」と題して多摩平の森ふれあい館で講演を行った。最初に太陽光発電の設置者の体験報告として、PV―NET(太陽光発発電所ネットワーク)の皆さんが1時間あまり話題提供をした。そのあと、私が日野市の温室効果ガスの現状と将来予測と、目標とシナリオ、対策の効果について話をした。参加者数は20名ほどでこじんまりした会合だった。PV-NETの方々の話はわかりやすく親しみやすいものであったが、私の話はちょっと難しかったのか、行政職員の皆さんからの意見や感想が多かった。