2006年5月24日-26日(環境自治体会議全国大会)

 今日は環境マネジメントシステムの研修会で福生市を訪れた。福生市は人口62千人、面積10kuの都市である。立川で中央線から青梅線に乗り換え、15分ほどで福生駅に着いた。福生駅前のロータリーから垂直に伸びるメインストリートは、電線が地中化されて小綺麗な商店街だ。2つめの信号を左に折れて、200mほど歩くと、福生市役所が見えてきた。今日の研修会場は市役所向かいの商工会館である。研修に先立ち、この5月に就任したばかりの加藤市長より挨拶があった。

 研修の午前の部を終え、昼食も済んで、午後の部まで時間があったので、環境課のS課長に市役所内を案内していただいた。

 福生市役所は2棟からなるが、今年4月から全面オープンした新しい庁舎である。デザインもモダンであるが、環境面でもさまざまな工夫がしてある。まずガスを使って電気と熱を取り出す天然ガスコージェネレーションシステムがはいっている。第2棟の1階の目立つところに太陽光発電などとともに、発電量などをリアルタイムで示す表示板があった。

 第2棟の1階は市民窓口が集中的に配置されている。間接照明でデザイン的には良いが、職員の手元にスタンドを置くことになっていて、エネルギー消費面ではどうかという感じだ。















 また外壁と屋上を外断熱仕様であり熱エネルギーの損失を軽減しているとともに、窓は「ルーバー」と呼ばれる金属製の縦型ブラインドが、魔法瓶のように断熱効果を高めている。K課長補佐によると、そのせいか、朝来ると少しひんやりしているそうだ。

 さて、議会事務局の方に鍵を開けてもらい、議場を見せてもらった。コンパクトでさっぱりした感じの議場である。この9月議会からは議会のインターネット中継も始まるそうである。また、第1棟と第2棟をつなぐ屋根は芝生で覆われ、屋上緑化が施されている。第2棟から第1棟に移り、屋上へ行く通路の鍵を開けてもらい太陽光発電装置を見た。第1棟と第2棟にそれぞれ定格出力5kWずつ設置されている。






 このほかにも空調用冷却水の予備冷却に地下水を利用したり、雨水を屋上緑化の散水やトイレの洗浄水に再利用したり、昼光センサー・人感センサーによる自動調光システムで照明の照度を調節したり、空間ごとに細かく空調の運転や温度調節が調整できるなど、いろいろ工夫がされている。

これらの工夫で、従来の事務所ビルと比較して床面積あたりのエネルギー消費量がどれくらいになるか、年度末の実績値を見るのが楽しみである。

午後の部の研修を終え、3時半には商工会館を後にした。

             市役所全景                                              1階市民窓口

             1階にある表示板                                          5階の議場

       窓のルーバー                                         屋上緑化

          太陽光発電パネル                                        空調スイッチ